アレキサンダーファン
2010年07月掲載
−会員所属団体の紹介− ここで吹いてます! アレキサンダーホルンオーナーズクラブ会員が所属するオーケストラ、吹奏楽、アンサンブルなどを紹介していきます。演奏会PR、団員募集等にどうぞご活用下さい♪
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市川交響楽団 市川交響楽団
こんな団体

 市川交響楽団は1951年に設立され、2011年には創立60周年を迎える。2010年から市川交響楽団協会全体が「60周年記念シリーズ」として記念演奏会を行なっていく予定だ。ちなみに、市川交響楽団協会は市川交響楽団はもちろん、吹奏楽、ジュニアオーケストラ、2つの合唱団の計5団体が所属しており、合計7回の演奏会で60周年記念シリーズを構成する。
 幹事長である時田雄さんにお話をうかがったところ、「2010年12月の定期演奏会に向けて、琴の協奏曲を委嘱中です。メインはブラームスの交響曲第1番を予定しています。地元の学生を対象に、管楽器や弦楽器のクリニックなどもやりたいと思っております」とのこと。

時田雄さん

 演奏回は基本的に2回の定期演奏会と、市川市主催の演奏会があり、そちらは隔年で合唱と合同の演奏会を開き、第九やヴェルディのレクイエムなどを行なってきたそうだ。これがない年には、団員による室内楽演奏会を開いている。さらに、「親子ふれあいコンサート」や、団員のアンサンブルによる慰問演奏なども行なっているという。

  「市川」と名前は付いているが、市川市がスポンサーということはなく、あくまで独立運営。団員も市川市民以外の方が多いそうだ。
「演奏会は市川市の芸術祭の一環ということで補助も出ますが、足りない分は自分たちで負担して、入場無料にしています。それはやはり聴きたいと思う人たちがいつでも入れるように、60年間ずっと変わらない方針です。
 市川交響楽団の特徴としては、自分たちで自主的に練習して、合奏に臨むということでしょうか。決まった指導者がいて、音が違うと言われてから直すというのではなく、あくまで自分たちで必要だと思う練習をしているということですね。言い換えれば、自分で責任を持って、やりたいことができるというオーケストラですね」と時田さんは言う。



 市川交響楽団は常任指揮者がいないこともあり、本番の指揮者が来るまでの合奏を、ホルン奏者でもある世川望さんに振ってもらっているそうだ。先日、ドイツ公演をしたときには本番の指揮とお話も担当したという。
 そんな世川さんに、市川交響楽団についてうかがった。
「みんながオーケストラというものを本当に楽しんでいると思います。市川交響楽団は伝統があるオーケストラですが、皆さんがそれに誇りを持っているのが一番の特徴ではないでしょうか。
 最初指揮したのは《ヘンゼルとグレーテル》ですが、ホルンで始まるのを聴いて、『こんなに良いハーモニーを奏でるのか』とびっくりしました。それ以来、ホルンにとって重要なレパートリーも一緒に演奏させてもらって、今回もそうですが、それぞれの曲をみんな素晴らしいレベルで演奏しています。プロほど練習する時間はないでしょうし、スタミナの面でも、『どうしてこんなパワーがあるんだろう』と思います」

世川望さん

世川さん愛用の楽器は、イエローブラスに銀メッキをかけたアレキサンダー103で、ニッケルのマウスパイプがついている


練習風景

練習風景



ホルンパート

 R.シュトラウス・プログラムは「ホルンがやりたいと言ったわけではない」そうだが、無言の圧力はかけ続けたのだとか(笑)。

  ホルンのメンバーは、比較的長く在籍している人ばかり。2003年にマーラーの交響曲第5番を演奏したときにはだいたい今と同じ顔ぶれだったそうだ。それ以前から、基本的なメンバーは20年間変わっていないという。

  ホルンパートは、周りからいつも「うるさい」と言われているのだとか。音はもちろん、仲の良いあまりにぎやかになりすぎてしまうらしい。練習が終わった後には、必ず飲み(食事)に行くそうだ。練習前に集まるパスタ屋さんまであるのだ(この取材も、その店で行なった)。
 ホルンだけで合宿を行なったことも数回あり、夜中の1時までひたすらホルンアンサンブルをしていたそうだ。さらには「ホルンアンサンブル市川」という名前で、市川交響楽団のメンバーが中心のホルンアンサンブルで演奏会を行なったことも2回ある。


集合写真

 なお、パート割りは、基本的にパートリーダー(「ボス」と呼ぶ人もいる)の嶋村さんが決めるが、個人の好みや得意不得意を考慮して、さらに複数回の演奏会単位で考えているので、メンバーから不満が出ることはほとんどないという。「みんな仕事をしながら楽器を吹いているから、なるべく得意なところを吹いてもらおうと思っているので、完全にローテーションは行なっていません」との考えから、結果的に、上吹き、下吹きはだいたい固定されているという。

  なお、市川交響楽団のホルンパートは、現在のところ全員がアレキサンダーを使用している。




藤井茂司さん
藤井茂司さん
■使用楽器
アレキサンダー 103MB
■主な使用マウスピース
ティルツ マックウィリアム2&3

  市川交響楽団には1993年から所属。基本的には下を吹く。多摩かたつむりの会でもご登場いただいたが、ホルンアンサンブルの譜面を集めることが趣味。現在は300曲くらいの楽譜がそろっているそうだ。
「CDを聴いて面白いと思った楽譜を探していたら、いつの間にか集まっていました。でも、今は経済的にお休み中です。あと、最近はアクロバティックな譜面も増えてきてしまったので」

  アレキサンダー使用歴は長い。
 「市響に入ったときはオットーを使っていたのですが、パートリーダーのおじさまがアレキサンダーで良い音を出されていまして(笑)、『アレキサンダーいいよ』と言われて103を買い、その後、しばらくは200を使っていました。今使っている103は10年くらい前に島村さんが見つけてきた楽器で、持っていた200と交換してもらったものです。
 このオケは今全員アレキサンダーを使っていますが、特に強制されたわけではなく、アレキサンダーの良さを教えていただいたという感じですね(笑)」



嶋村恒夫さん
嶋村恒夫さん
■使用楽器
アレキサンダー 310GBL
■主な使用マウスピース
model takano

  34年前、大学卒業時から市川交響楽団に所属。ホルンパートでは最年長にしてパートリーダーでもある。
「先にいたという理由でパートリーダーをやっていますが、なるべくみんながうまく行くようにパートを割り当てているつもりです。長く一緒に吹いている人ばかりなので、その辺はやりやすいですね。みんなも、『このプログラムなら、自分はこのあたりを吹くだろう』ということは想像していると思うし、実際だいたいその通りになっていると思います。まあ、実際に腹の中でどう思われているかはわかりませんが、恨むなら俺を恨めでいいじゃないですか(笑)」

「アレキサンダーは大学2年のときから使っています。中古の103の赤を2年間使っていましたが、音は良いけれどきつくて、ハンスホイヤーの5バルブを吹いたらあまりの楽さについそちらに行ってしまいました。
 市川交響楽団に入ったときにはそれを使っていたのですが、やはり103が良くて、買い換えました。でも、何か違和感が残るんですよ。
 そんなときにあるプロの方が持っていたトリプルの307を吹いたら、B♭管の鳴り方がしっくり来たので、頼み込んで譲ってもらいました。その後、6年前からは310GBLに特注で銀のマウスパイプを付けたものを使っています。別にトリプルでなくてもいいのですが、自分にとっては103よりも息の入り方が良いので使っています。それから103の赤と黄色も持っているのですが、音色にはやはり赤ですね。
 他のメンバーにアレキサンダーを強制はしていません。でもやはりアレキサンダーの方が合いやすいので、みんな自然にアレキサンダーになっているようです」



山内正晴さん
山内正晴さん
■使用楽器
アレキサンダー 103GBL
■主な使用マウスピース
アレキサンダー 23 PGS

  市川交響楽団にエキストラとして来ていた時代が長いという。
「ブラームスなどを演るときには必ず島村さんから声がかかって。でも人数は足りていたから、入れてはもらえない。それが7年続いたあるとき、嶋村さんに『入るなら今だよ」と言われてすぐ入団しました。それが15年くらい前。だから、なんだかんだで20年以上関わっています』
 市川交響楽団のどこが気に入って?
「練習もして来ないで間違えてもへらへら笑ってごまかすような人ばかりだと、どんどんレベルが下がってしまうじゃないですか。市響はもし間違ったら『すみません』と言って次までにもう一度練習して来る。そういう雰囲気がありました。
 初回の合奏から弦楽器がフルプルトそろっているというのも素晴らしいし、木管も上手かった。しかも私がちょっと音をはずしただけで全員が振り向いたのを見て、『これは厳しくて良いところだ』と思って(笑)。最近はそれに比べるとかなり甘くなっていますが。自分を含めてね」

 アレキサンダーはいつごろから?
「15年ほど前に103GBLを買ったら、『入るなら今』と言われたので、やっぱりアレキサンダーを買わないと入れてくれなかったのかもしれません(笑)。途中黄色も使っていたのですが、やっぱり赤に戻りましたね。あまり練習できていないときには黄色の方が負荷がかからないで吹けるのですが、音色的には赤だと思います」

  楽譜集めにも凝っていたそうだ。
「以前は、木管5重奏の譜面を、楽譜屋さんに行くと棚一つ分買い占めたりしていました。木管5重奏団も組んでいて、それを片っ端から演っていましたね。ホルンアンサンブルの譜面も集めていて、こちらはホルン合宿で片っ端から吹いていました。ざっと勘定してみたら、木管5重奏の譜面が24万円分、ホルンアンサンブルが18万円分ありました。  今はやっていませんが、私が買うのをやめたら藤井君が買い始めたので、バトンタッチしたような形ですね」



近藤利昭さん
近藤利昭さん
■使用楽器
アレキサンダー 103GB
■主な使用マウスピース
ティルツ マックウィリアム3G

  藤井さんが入団するひとつ前の演奏会から乗っている。今は横浜から通っているそうだ。電車で1時間半くらいだが、乗り換えが少ないのでそれほど大変ではないと言う。
「このオーケストラはいろいろな曲ができるので楽しいし、ホルンパートも楽しいメンバーばかりですよね。ニュートラルに音楽ができるという感じです」
 ちなみに近藤さん、宴会部長を務め(?)、別名「飲酒ペクター」と呼ばれていたそうだ。
「練習後はホルンパートにみんながついてきて飲み会になるパターンが多いです。ホルンの人たちは、特に用事がなければ全員出席で」

  現在お使いの103GBには、後からラッカーをかけ、ベルをクランツ付きのものに替えてある。
「クランツ付きにしたら思い切り吹いても音が割れなくなりました。ラッカーをかけたのは、単に手入れを楽にするためです。
 この楽器は15年くらいですが、その前も高校生のときから103を使っていました。それも手元に残してあって、たまに吹きます。
 103は、軽くビリビリっとなるような音が良いですよね。重すぎず、軽すぎず、ヨーロッパの車みたいにシャーっと行く感じが好きです。最近の楽器はちょっと軽めに感じますけれど」



林田朋子さん
林田朋子さん
■使用楽器
アレキサンダー 103GBL
■主な使用マウスピース
ティルツ 11改

  「下の音はすごいですよ」とのメンバーからコメントあり。「低音大好きです! サラ(ウィリス)のようになりたいです。でも、高い音も今練習中です」と林田さん。
ホルンパート全体のまとめ役であり、事務的なことは林田さんがいないと進まないそうだ
「1994年頃に入団しましたが、その前に5〜6年ブランクがあったので、最初は吹けなくて大変でした。入ってしばらくは出番がなく、合奏中はよく外で1人で吹いていましたね。だから、ここの人たちが育ててくれた感じですね。みんな、面倒見がいいですよ。気の長い、良い仲間です。今回曲が難しいので、夜などに一緒に練習してもらったりもしています」

 取材の2週間前には、市川市と姉妹都市のドイツのローゼンハイムに、有志で演奏旅行に行って来たそうだ。
「ホールも素晴らしかったし、野外ステージはお客さんとの距離が近くて、聴く人と演奏する人が一体となった感じもあって、向こうでは本当に音楽が身近なものだということを実感しました」

「この103GBLは1年くらい前に買いました。その前は103の黄色で、その前が503を吹いていました。やっぱり、みんなアレキサンダーでしたからね。今は103ですが、いつか1103が欲しいなと思っています」



木下泰斗さん
木下泰斗さん
■使用楽器
アレキサンダー 103GB
■主な使用マウスピース
ティルツ マックウィリアム3&4

  2001年に入団。関西出身だが、関東に転勤になり、引っ越しの荷物も片づかないうちにオーケストラを探し始めたそうだ。市川交響楽団に見学に来た日に飲みに誘われて、そのあたりも波長があってそのまま入団したという。現在は主に2番、3番あたりを吹くことが多い。

現在お使いの103は赤ベル・ノーラッカーの楽器で、後からベルカットをしたもの。
「実はこの103は妻の楽器なんです。もともとオットーを吹いていたのですが、市川交響楽団に入った翌週から、103を持っていくようになりました。他がアレキサンダーだったので、全員がアレキだったらどんな音がするのかなという興味もありました。実際に吹いてみたら、出てきたサウンドが気持ちよくて。それからずっと103です」
 ちなみに、奥様は現在はホルンはお休み中だそうだ。



潮見恵子さん
■使用楽器
アレキサンダー 103MBL
■主な使用マウスピース
ティルツ SB-4

  今のホルンメンバーの中では一番新しく入団。とはいっても、2003年から在籍している。現在は、3つのオーケストラで活動。土日は練習で終わってしまうことも多いそうだ。
 ご夫婦でホルンを吹いており、お二人ともアレキサンダーのユーザーだという。
「うちにはアレキサンダーが4つあるんです。ホルンは2台ですが、子どもがヴァイオリンを習っていて、その楽器の名前が『アレキサンドロ』。あと猫の名前もアレキサンダーです。ヴァイオリンは偶然ですが(笑)」
「今の103は、ついていた先生の楽器がすごく良くて、先生も半年くらいしか使っていないのを無理を言って譲ってもらいました。アレキサンダーという楽器は、いろいろな表情を持っているのがいいですね」




掲載の演奏会は終了致しました。最新情報は各団体にお問い合わせ下さい。
市川交響楽団information
 
■第348回定期演奏会「交響楽の午後」   〈市響60周年記念シリーズ♯2〉
日時 7月19日(月・祝日)14時開演
場所 市川市文化会館大ホール
曲目 <リヒャルト・シュトラウス特集>
交響詩「ティル・オイレンシュピーゲルの愉快ないたずら」
ピアノとオーケストラのための「ブルレスケ」
  (独奏ピアノ:根津理恵子)
交響詩「英雄の生涯」
指揮 田久保裕一
入場料 無料

ホームページ http://www33.ocn.ne.jp/~ichikyo/
 



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