アレキサンダーファン
2009年05月掲載
−会員所属団体の紹介− ここで吹いてます! アレキサンダーホルンオーナーズクラブ会員が所属するオーケストラ、吹奏楽、アンサンブルなどを紹介していきます。演奏会PR、団員募集等にどうぞご活用下さい♪
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伊那フィルハーモニー交響楽団 伊那フィルハーモニー交響楽団
こんな団体

 運営委員長の市原光さん(チェロ)にお話をうかがったところ、伊那フィルハーモニー交響楽団(伊那フィル)は昭和60年の創設。伊那に県立の文化会館ができることをきっかけとして、地元のオケが欲しいという話が持ち上がり、現在の団長が新聞にチラシを入れて参加者を募集したところ、最初から60人近いメンバーが集まって、翌年に第1回の定期演奏会を開いたという。
 当初の希望が「地元で第九を」だったそうだが、それも昭和62年伊那文化会館の開館時、そして開館10周年にオーケストラはもちろん、合唱、そしてソリストまで(!)地元の愛好家による第九を実現させた。
 それがきっかけとなり、現在も隔年で合唱団と合同の演奏会を開いており、その後もモーツァルトの「レクイエム」やヘンデルの「メサイア」などを演奏し、2010年はドヴォルザークの「スタバト・マーテル」が予定されているという。

  オーケストラの活動としては、毎年秋の定期演奏会と、初夏に行なわれるファミリーコンサートがメイン。今年6月7日に伊那西小学校体育館で行なうファミリーコンサートでは、なんとシューマンの「4本のホルンのためのコンツェルトシュトゥック」(第1楽章)を団員のソロで演奏する。

 現在、団員は50名前後。聞けば近隣の諏訪、飯田、松本にもオーケストラが存在するから、7万3千人という伊那市の人口を考えると、かなり充実していると言えるだろう。メンバーは、北は長野市、南は飯田市からも来ており、転勤になっても居心地がいいので離れられないと言う人も多いのだとか。
 練習は月3回。1週目が土曜日で、あとは日曜日が2回、月末はお休み。
団費は月1000円だそうだ。
 現在、特に弦楽器が不足しているので、興味のある方はぜひ一緒に演奏されてはいかがだろうか。(連絡先:090-9667-6896 市原さん)

  ちなみに、12月6日に伊那文化会館大ホールで行なわれる第22回定期演奏会では、シューマンの交響曲第3番「ライン」を演奏することが決まっている。


伊那フィルハーモニー交響楽団 伊那フィルハーモニー交響楽団



ホルンパート

ホルンパート

 ホルンは現在5人。少し前までは20代、30代、40代、50代ときれいにそろっていたそうだ。現在は30代がいないが、もう少し経つとまた20代から60代までがそろうというから、世代的にもバランスが取れている。
 これまで、転勤でやむなく来られなくなること以外で、嫌になって辞めた人はホルンにはいない。それほど「和気あいあい」なのだそうだ。

ホルンパート

  現在「あるレベル以上の人がそろった」状態とのことで、《コンツェルトシュトゥック》をやろうという話が飲み会で持ち上がり、なんだかんだでファミリーコンサートでの演奏が実現したのだとか。
 今回は1楽章のみだが、「いずれ全楽章」というのがホルン全員の夢だとか。
 しかもその次の定期演奏会では、シューマンの交響曲第3番《ライン》を演奏することに決まっているから、それもホルン冥利に尽きるというものだ。






松井秀之さん
松井秀之さん
■使用楽器
アレキサンダー103GB、200M
他にメーニッヒ、ハンスホイヤー、ウィンナホルン(ユングビルト)、ピッコロホルン
■主な使用マウスピース
シュミット 8、ティルツ SB4(ザイフェルトモデル)※コンツェルトシュトゥック用

  いろいろ楽器をお持ちだが、《コンツェルトシュトゥック》ソロの1stは103で吹くそうだ。
「マウスピースをザイフェルトモデルに替えたら、高音もだいぶ楽になりました。ただ、僕は昔からハイトーンは出る方だったので、行けるかなと。でも、1stが一番楽ですよ。高い音が出ればいいんですから。2〜4番は吹けません」
 やはり、最も尊敬するのはザイフェルトだという。
「僕はパーッと吹くタイプなので、息を入れたときにアレキサンダーらしい明るい音がしてくれるのは、やはり103だと思います。僕はものすごく音がでかいので、103の赤の抵抗感がちょうど良いかなあ。練習では『(音量を)抑えろ』しか言われたことありませんが、それが誇りみたいな(笑)。もちろん抑えるべきところは小さく吹きますけどね。僕が1番を吹くことが多いのですが、ホルンパートの皆さんもしっかりと出してくれますから、吹きやすいですね。
 やはり、僕はマーラーの申し子ですからね(笑)。中学校のときからマーラーを吹きたいと思いながらずっとホルンを吹いていますから。残念ながらまだ一度も演ったことがないのですが。伊那フィルでも『そろそろマーラーを』という話も出てはいるのですが。《巨人》の最後を立って吹きたいです」

  ちなみに、最初に買ったアレキサンダーは200の方だそうだ。
「今考えれば最初から103を買えばよかったと思っているんですけれど、当時は人と違った楽器が欲しいと思っていましてね。でもやっぱり吹いてみると103が良くて、5年後くらいに103を買いました。
 もともと中学生の時に親が楽器を買ってくれるという話があったのですが、僕が『アレキサンダーでなければいらない』と言ったらその話はなくなってしまって」



米山聡さん
米山聡さん
■使用楽器
アレキサンダー 103MBL
■主な使用マウスピース
ティルツ マックウィリアム2

  《コンツェルトシュトゥック》ではソロの2ndを吹く。
「僕はメンバーの中で一番若いので、この曲と出会うのは一番遅かった思うのですが、幸運にも憧れを持ってから実現するまでが一番短かったということでもあります。これはホルンのメンバーやオケの皆さんに感謝したいですね」
「2ndはなかなか大変なパートですが、1stを吹く松井さんがすごい方なので、そこに引っ張ってもらっているような感じです。
 実際、吹いていてかなりきついです。僕の一番の悩みがスタミナなので、1楽章だけとは言え、後半はつらいです。松井さんには、『おまえは上吹きだ』と言われているんですが、自分では下の方が合っているとも思っていますので。
 あと、松井さんみたいな音量を出すのも、かなりいっぱいいっぱいです(笑)。一緒に動いたり、掛け合いをしたりすることが多いので、バランス的にも1stに付けないといけないのですが、僕自身は音質とか吹き方とか、オーケストラよりも室内楽に向いていると思っています。木管5重奏とかが一番好きですね」

  ソロパートの1stと2ndがアレキサンダーの103ということになりましたが、これは意図して?
「偶然だと思います。僕は伊那フィルに入ったのが3年前ですが、一生の趣味と思って新しく楽器を買うことにしました。そのときにいろいろな人に相談した結果103に決めました。
 最初に広い部屋で吹いたときは衝撃的でしたね。やはり響きがまるで違って、自分でもびっくりしました。この楽器だったらもっと良い響きが作れるんだろうな、とそのとき思いました」



横手公博さん
横手公博さん
■使用楽器
ハンスホイヤー Bbシングル ゲシュトップキー付き(ゴールドブラス・ノーラッカー)
■主な使用マウスピース
バック 3、7

  ホルンの中では最年長であり、伊那フィルは熊谷さんに次いで長い。
「私は転勤で神奈川県の川崎から来たのですが、それまで出張では来てはいましたが伊那に最初オーケストラがあるとは思いませんでした。雰囲気がほのぼのしているところが良いですね。
 途中2年ほど東京に単身赴任していたこともありますけれど、土日には帰ってきてオケの練習に出ていました」

  今回の《コンツェルトシュトゥック》は、横手さんが言い出しっぺだとか。パートはソロの3rdを吹く。
「私も年なのでそろそろやらないと、と思ってね(笑)。演奏会の打ち上げで『やってみようか』という話になって、本当にできるとは思いませんでしたけれどね。まあ松井君がいるのでできるようなものですね。
 でも、この曲は1人だけ上手くてもできないじゃないですか。今はたまたまホルンが5人ともそこそこのレベルなので ——まあ1人はオケのパートを吹くしかないのですが——この機会にどうだろうと思って、だめもとで出してみたら、案の定最初はオーケストラのメンバーからは抵抗があって。さすがに定期演奏会でというのは難しいので、もう少し気軽なファミリーコンサートでどうだろうか、と。試しにやってみたら、形になりそうだということがわかって、やらせてもらえることになりました」

 オケではほとんどBbシングルを使っているそうだ。
「学生の頃は先輩の103を借りて吹いていたこともあったのですが、高くて買えないのでね(笑)。しばらくはホルトンのフルダブルを使っていたのですが、Bbシングルを買ったらやはり楽器が軽いので使いやすく、これ中心になっています。2番、4番も基本的にシングルで吹いています。出ない音があるときは仕方がないのでダブルを使いますけれど。
 ベルに貼ってある初心者マークのシールは、『いつも初心に返る』という意味も込めているのですが、まあこれを付けておけばとちっても見逃してくれるんじゃないかと思ってね(笑)」



鶴貝健吾さん
鶴貝健吾さん
■使用楽器
ヤマハ YHR-567GDB
■主な使用マウスピース
パックスマン 2C

  以前このコーナーでご紹介した「交響楽団 魁」のメンバーと同じ東京理科大の出身で、彼らとも交流がある。奇しくも同じ《コンツェルトシュトゥック》を演奏することになった。パートはソロの4th。
「もともと下吹きなので、この曲に限らず2番か4番かで、最近はずっと4番ばかり吹いています。このオケでは下吹きと上吹きとは何となく分かれています。もっと上手くなるためには、上も吹いた方がいいかもしれないのですが、落ち着いてしまっています(笑)」
「好きな作曲家はショスタコーヴィッチとかマーラーとか、うるさい系ですね(笑)。このオケのホルンはうるさい系が多いですね。飲み会とかでも、ホルンの人間はみんな大声で騒いでるし、音楽でもうるさいし(笑)。これは松井さんの影響は間違いなくありますね。最初に伊那フィルに入ったときにホルンパートの音が大きくて、正直バランス的には大きすぎるのではないかとちょっと悩んだのですが、でもホルンパートでまとまった方がいいんだろうなと思って、出すようになりました。だから自覚はしてます(笑)」

 鶴貝さんは、2003年から仕事で伊那に住んでいる。
「ホルンは高校からずっとオーケストラで吹いていまして、会社に入ってからも続けたかったので、オーケストラを探して伊那フィルに入りました。伊那フィルは雰囲気が良くて、人とのつながりが楽しくて続けているという感じです。転勤があっても長野県内の異動であれば、続けたいと思っています。ホルンパートもみんな楽しい人なので」



熊谷稔さん
熊谷稔さん
■使用楽器
パックスマン M20
■主な使用マウスピース
パックスマン 3C

《コンツェルトシュトゥック》はオーケストラのパートを吹くという熊谷さん。「ソロを吹きたくなかったですか」と尋ねたら、「最近は楽器を吹く時間もあまりないので。まるで“他人の口”ですからね。(笑)」との答え。
 伊那フィルが創設されて3年目に入団、すでに17年とホルンのメンバーの中では最も長く在籍している。
「若い頃は諏訪や松本のオーケストラと掛け持ちしていて、何が仕事だかわからない状態でしたね(笑)。今はここだけですが」
 転勤になり、今は車で1時間半ほどかけて長野から通っているのだそうだ。
「でもそれだけではないんですよ。実家が飯田なので毎週帰っていることになるのですが、犬を飼っているので一度実家に置いてこなければならないんです。
 だから、週末は、長野から実家の飯田まで約170km帰って、練習がある日は50km走って伊那まで往復して、また飯田から長野まで170km帰ります。
 まあ、かみさんもここにいるので、伊那フィルは続けようと思っています」

 上と下、主にどちらを吹きますか? の質問には「僕は真ん中吹きです(笑)」との答え。「2番、3番を主に吹いています。今はそれがいいですね」




掲載の演奏会は終了致しました。最新情報は各団体にお問い合わせ下さい。
伊那フィルinformation
 
■ファミリーコンサートin伊那西小
日時 6月7日(日) 11時開演
場所 伊那西小学校体育館
曲目 シューマン/コンツェルトシュトゥック
エルガー/「威風堂々」第1番
J.シュトラウス/雷鳴と電光
指揮 春日俊也
入場料 無料

■第22回定期演奏会
日時 12月6日(日)
場所 伊那文化会館大ホール
曲目 シューマン/交響曲第3番「ライン」
指揮 征矢健之介

ホームページ http://www.inaphil.com/
 



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