最初に“サプライズ・プレゼント”としてホルンカルテットの演奏があった。メンバーは1stから順に大野雄太/鈴木優/ジョナサン・ハミル/サラ・ウィリス。曲はベルリン・フィルハーモニー・ホルン・カルテットのCD『フォー・コーナーズ』から。サラ以外の3人は東京交響楽団のメンバーということもあって、そしてジョナサン以外はアレキサンダー103ユーザーということもあり(このことに関しては、後でサラから突っ込みが入った)、とても息の合った演奏。
《オールマン・リバー》ではサラの低音メロディが、安定感と歌心で聴かせた。彼女の低音ソロのためにアレンジされたという《ワルツィング・マチルダ》では、超低音でも実の詰まったアレキサンダーサウンドで存分に歌いまくる。間近で聴くサラの生の低音に感動し、泣き出す人もいたほど。演奏が終わってサラは「《アダージョとアレグロ》よりずっと楽しいでしょ!」と言って笑った(《アダージョとアレグロ》を悪く言っているのではなく、「低音のための曲が吹けて嬉しい」という意味)。 |