最後は大橋晃一編曲による《オペラの中のヒロインたち》。第1部はプッチーニのオペラに登場するヒロインのアリアが、第2部では《カルメン》のメロディが各パートに現れる。オケの部分もかなり複雑な譜面だが、劇的なオペラのシーンを思い起こさせるような熱演で、感情を込めたメロディの美しさと高度なテクニック、両方で魅せてくれたのだった。
アンコールは「虹にまつわる曲を」ということでディズニーの名曲《オーバー・ザ・レインボー》、そして丸山氏も加わって《ミセス・ロビンソン》を演奏。
後半、全員が異なるカラーを身にまとって登場したのはひとつの演出だけれど、確かに、この演奏会には7人それぞれの輝きがあった。聴いた人はこの演奏会を通して、誰か“お気に入り”が見つかったのではないだろうか(筆者は見つかった)。そして、曲によってドレスの色の組み合わせが変わるように、個性の組み合わせも変化して、曲ごとに異なる色合いが楽しめる演奏会であった。 |