さて今回の一番のトピックは、6月1日(日)にサントリーホールにてマルク・アルブレヒトの指揮で東京都交響楽団と共演し、シューマンの《4本のホルンと管弦楽のためのコンツェルトシュトゥック》を演奏したこと。ちなみに、都響のホルンセクションも全員がアレキサンダーを使用していることで知られている。
軽快なテンポで明快なアタックと強弱のメリハリを持ったモーツァルト《フィガロの結婚》序曲に続いて、ベルリン・フィルの4人が登場。サラが纏う落ち着いたワインレッドのドレスが目を引く。4人全員がコンマスと握手を交わし、ソロの位置に着いた。ポジションは上からドール/ヴァレンドルフ/マックウィリアム/サラ(すみません、今回も彼女だけファーストネームで表記します)。
バレンボイム指揮ベルリン・フィルによる《コンツェルトシュトゥック》の名盤DVDでもドールはヤマハのトリプル(このときはプロトタイプ)を使用しているが、今回もドールが吹いたのはヤマハのトリプルホルン、YHR-891。他の3人はいつものアレキサンダー103であるが、耳を凝らしてみても4人のハーモニーに違和感は全く感じなかった(当然と言えば当然だが)。 |