アレキサンダーファン
2005年06月掲載
対談インタビュー プレーヤーズ

国内外のホルンプレーヤーにスポットを当て、インタビューや対談を掲載するコーナー。
ホルンについてはもちろん、趣味や休日の過ごし方など、
普段知ることの無いプレーヤーの私生活についてもお伝えします。



 プレーヤーズ 第8回

 上間善之インタビュー


 
 
では恒例の、ホルンを始めたのは?

 
小学校の時に金管バンドでトランペットを吹いていたんですけど、中学生になりブラスバンドに入って、やっぱりトランペットは人気で人数が多いのでホルンにコンバートされた。パターンですよね(笑)。中学、高校とブラス一色のブラス小僧でしたね。


 
 
では専門的にホルンのレッスンは受けなかった?

 
高校の先輩方で音大に進んだ方が沢山いたので、高1の時には自分も音大に進学したいと思いました。それで高校2年から、沖縄県芸で教えておられた安原先生のレッスンを受け始めました。そしてそのまま沖縄県芸を受験して、受かることが出来ました。


 
 
大学に入って、本格的に音楽を学び始めた。

 
僕が入った時は、沖縄県芸は出来てまだ間もなかったので人数が少なかったんです。もちろんホルンは学年で1人だったので、演奏会という演奏会は、ほぼ全乗りで、4年生の時は毎月本番があったような感じでした。しかも、全部暗譜しなければならなかったので大変でした!でも、覚える期間が短いと、忘れるのも早かったですね(笑)。だけど、おかげで鍛えられました。


 
 
そして桐朋の研究科に進まれる。

 
なにしろ人数が少なかったので、周りにライバルも居なかったし、自分のレベルがどのあたりなのかも分からなかったんです。大学3年の時に、日本管打楽器コンクールを受けて、1次で敗退して「上手い奴はいっぱいいる」って思い、進学を考えました。また、人数が少ないとオーケストラで出来る曲も限られていました。だからオーケストラに力を入れている桐朋を選んだんです。安原先生も教えていましたし、当時の自分にとって、すべての環境が揃っていたんですね。研究科の2年の時に仙台フィルに受かったので、実質1年間しか在籍していなかったんですけど、ホルンアンサンブルの演奏会で、研究科の同級生4人とシューマンのコンチェルトシュトゥックをやったりと、とても内容の濃い1年間でした。


 
 
ではアレキはいつから使われているんですか?

 
ずっとシュミットを使っていて、仙台フィルに入ったあとの2000年にアレキを購入しました。それから4年間その楽器を使っていました。そして昨年になるんですが、読響のトラに行った時に山岸先生が買おうか迷っている中古を1台持っていたんです。それで「吹いてみるか?」と言われて吹いてみたらとても良くて、先生にお願いして横取りして購入しました(笑)。1台目も2台目も103です。


 
 
シュミットを使われていたんですね。

 
そうなんですよ、ずいぶんタイプが違うけど(笑)。たしか中学生の時だったと思いますが、N響の演奏会があって聴きに行ったんですよ。その時に、アレキの音を聴いて「あ〜いいなぁ」って思っていたんです。だから、何処か深層心理の中でアレキの音っていうのがあったのかもしれないです。なので、わりと抵抗無くシュミットからアレキに移行出来ましたね。


 
 
どうですか?アレキは。

 
そうですね、フォルテとか息を吹き込んだ時に、音が割れずに鳴ってくれる。逆に楽器に負けて「俺って弱いな〜」みたいな(笑)。それでいて、ピアノやメゾピアノでも決して音質が損なわれない。要するにムラが少ないですよね。これはアレキ独特なものじゃないかと思います。


 
 
では「プレーヤーズ」恒例の、趣味についてお聞かせください。

 
今は釣りだね!仙台で、物凄い寒い日に松島の方の海へ連れられて、ブルブル震えながら釣りをしたんですが、それ以来ハマっちゃったんですよ。それに釣りって、お金がかからない上に時間も潰せる。釣れなくても、海をボーっと見ているだけでストレス発散になりますしね。実は、つい先日も三浦の方に行ってきたんですよ(笑)。今はまだ防波堤からしかやったことないんですけど、いずれは船に乗ったりしたいですね。本格的な趣味も見つけたいんですけど、まだまだホルンをさらっている方が多いですね。
仙台松島にて釣り上げたアイナメと
仙台松島にて釣り上げたアイナメと


 
 
ありがとうございます。最後に会員に向けて一言お願い致します。

 
吹いていて、広く使われている理由が分かる気がしますね。よくアレキトーンとか言われますが、アレキを使っているから皆がアレキトーンを出せる訳では無いと思うので、真のアレキの音を出せるように僕もなりたいので、皆さんも一緒に頑張りましょう!






PROFILE

上間善之(うえまよしゆき)  ●上間善之(うえまよしゆき)

沖縄県生まれ。
13歳よりホルンをはじめる。
96年 沖縄県立芸術大学卒業、同大学卒業演奏会に出演。
ホルンを安原正幸氏に師事。
桐朋学園大学研究科を経て、97年 仙台フィルハーモニー管弦楽団に入団。
第2回シュガーホール新人演奏会にて優秀賞受賞。
第17回 日本管打楽器コンクール、第71回 日本音楽コンクール、
第20回 日本管打楽器コンクールにおいてファイナリスト。
02年 第14回 アフィニス夏の音楽祭に参加。
現在、仙台フィルハーモニー管弦楽団ホルン奏者、
室内楽集団Chambre Dixメンバー



インタビューを終えて

皆さんは沖縄時間というのをご存知でしょうか。沖縄の人達は時間に追われず、ゆったりと過ごすそうです。そんな沖縄の風土で生まれ育った上間氏。豊かな音色はそこから生まれてきたのでしょうか。そしてインタビュー中も、そんな和やかな雰囲気で、とてもスムーズに話が進みました(^o^)丿舞台を東京、仙台と移し、益々活躍の場を広げてきましたが、日本全国何処へ行っても沖縄の人は変わらないんですよね。自分の周りの沖縄出身の人達も、皆良い人ばかりです!
沖縄行きたいな〜。メンソーレー。

みやっち@編集人

 
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